中村けいこ とのインタビュー

区議会議員って何する人?

まず、区役所は、道路をつくったり、ゴミの回収をしたり、子育てを支えたり、区民のみなさんが楽しめるイベントを開催したり、日常生活に困難をきたしている人を助けたりなど、暮らしの身近な、様々な仕事をしています。

それがきちんと実行されているか、議員が集まる区議会が区民に代わるお目付け役となり、時には新しい政策を提案して、区役所に実現を働きかけます。

大きな仕事は3月、6月、9月、12月の年4回開かれる「定例会」と呼ばれる会議です。区役所が計画する税金の使い方について、しっかりチェックし、その案に賛成か反対かを決めます。「一般質問」といって、区長や区役所の幹部に政策について正す質問も必ずします。

定例会が開かれてない時も、365日営業しているようなもの。お休みの感覚はありません。常に寄せられた声に対応し、地域のお付き合いも大切にして、区民の皆さまや様々な方々と交流を深め、より良い区政をめざしてがんばっています。

政治家(議員)になった動機(きっかけ)は?

~幼い頃に下地ができていた?~

私の祖父は、大業を成して大勢の家族を支えながらも、性格は穏やかでゆったりとした物静かな人で、私はそのような祖父を小さいながらに尊敬していました。

地域での人望が厚かったため、若い頃は市議会議員選挙への出馬を周囲から強く求められたことがあったそうですが、祖父らしく、拒んだというエピソードも聞いていました。

祖父の家は歴代の首相を多数輩出してきた県に所在し、その風土もあって政治に触れる機会が多い家系という印象がありました。

こうした背景をもとに振り返ってみると、私は、政治が人々の暮らしとは別の世界で動いているという考えは持たずに、子ども時代を過ごしてきたように思います。

また、親族のほとんどが経営者だったこともあり、高度経済成長を経てバブル時代の右肩上がりの日本経済の舞台で華々しく仕事をしている大人たちの会話や動きを目の当たりに見ながら、社会のしくみに興味をもちながら成長していきました。

~家庭をもってからも~

こうした下地があったこともあり、自分の家庭を持ってからも、政治・経済への関心は、新聞やニュース、国会中継等の番組を通して持ち続けていました。

結婚してからの約12年間は、私自身が小学2年生から母子家庭で育った影響もあり、家庭の大事さや、二度と戻ってこない子どもとの貴重な時間を最優先するため、専業主婦という選択をして生活していました。

暮らしの現場である「地域」に身を置き、人々の生き方や日本社会のあり方を肌で実感する貴重な12年間となりました。

街や環境の移り変わりが日々の生活の流れの中でよく見て取れます。また、子ども達の日常に向き合って生活をしていると、各家庭の生活背景の違いや経済的な事情は、子どもの成長に何らかの影響を与え、子ども一人ひとりの能力を活かした夢や希望の実現が阻まれる可能性もあることが、垣間見える瞬間を感じたこともありました。

~気づき~

私は、自分の家族の幸せ、自分が産んだ子ども達の幸せを第一に考えて過ごしていましたので、もし自分の子ども達がこの先、それぞれに幸福感をもって人生を送ってくれたら安心しますし、とてもうれしいです。

でも、皆がそのように、自分の身辺の幸せだけを望んで過ごすことが本当の幸せといえるだろうか。

もしかして、救ってあげたくても救ってあげることが難しい、他人事が格差社会を助長する世の中になってしまわないか。

未来に同じ時代を「大人」として生き、同じ社会の中で関係を持っていくであろう今の子ども世代の中で、自らの人生を幸せと感じながら生きていけない同世代がいた時に、私の子ども達がそれをただ傍観するだけの人間になってほしいのか。

やはり、皆がお互いを理解し認め合える社会、置かれた立場や状況は違っていても、皆がそれぞれに幸せだと思えて生きていける社会を日本は目指すべきではないかと考えるようになっていました。

~めぐりあわせ~

そして偶然、新聞の折り込みで目にしたチラシが、葛飾区の次期区議会議員選挙への公募案内でした。未来を担っていくすべての子ども達が幸せに生きていけるように、政治の世界で積極的に行動を起こしたいと考えました。

何よりも、夫と子ども達が大賛成してくれたことも決意した大きな理由でした。

政治家(議員)として心掛けているところはなんですか?

クレメンティア「寛容」の精神です。具体的には、以下のことを常に考えています。

  • 将来を見据えて広い視野で物事を捉えること
  • 現場を自らの眼で確認し、課題解決を図ること
  • すべての区民に真心で応じること

政治は、人の生き方を支えるための仕組みづくりであると考えます。常に相手の心に寄り添って、課題を解決していく姿勢を忘れないようにしています。

政治家としてやりがいを感じることは?

暮らしの環境をサポートできることです。区民の皆さまが、お困りごとやお悩み等でご意見ご相談をお寄せになり、それを解決の方向に導くためのサポートができた時にやりがいをを強く感じます。

力を入れている(入れていく)政策は?

行政改革を踏まえた区政全般です。特に、子育て支援・学校教育、高齢者・障害者福祉施策、駅・商店街を中心とした街の活性化への取り組み、災害時対応策を踏まえた地域コミュニティ改革には注力します。

政治家にならなかったら何になりましたか?

店主ですね。子ども達の成長にあわせ、徐々に社会復帰を考えていた頃でしたので、タイミング的には母の後を継いでブティックを経営していたと思います。

若い方達へのメッセージをお願いします

~一度きりの「今」を大切に生きる!~ 

「今の年齢」で自分は何をしなければならないのか、「今の自分が置かれている立場や状況」の中で何を優先するべきなのかを見極め、そして、世間の風潮に惑わされず後悔のない決意のもとで、やりたいことに存分にトライしてみてください!!

 

※「株式会社タウンストーリー」よりインタビュー内容を一部掲載